Non DubitoEssays in the Self-as-an-End Tradition
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SAE · Plato's Republic · 日本語編集・再構成版
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退化は転落ではなく複利である

Han Qin (秦汉)

理想都市は計算違いから崩れる

プラトンは理想都市から名誉政、寡頭政、民主政、僭主政への退化を描く。最初の失敗は堕落ではない。完全に教育された統治者が、好ましい生殖の時期を定める数を計算し損なう。小さな差から劣った後継者が生まれ、音楽教育が軽んじられ、金銀と銅鉄の妥協によって土地と家が私有化される。自由な市民だった者が従属者になる。

後の移行にも仕組みがある。名誉が蓄財へ変わり、財産資格が一つの都市を富者と貧者へ裂く。戦争で富者の弱さが露呈し、自由を愛する多彩な民主政が生まれる。自由が一切の限界を拒むと、民衆の擁護者が僭主へ変わり、最大の自由が最大の隷属へ至る。

問われない前提の複利

人物類型だけを見れば、世代ごとの道徳的劣化に見える。だが最初の失敗が知識の失敗であることは重要だ。SAEはこの連鎖を、点検されなかった前提の複利として読む。ある段階の妥協が次の段階では説明不要の床になり、その床から新しい決定がなされ、さらに次の床になる。

一度床へ置いた物が片づけられず、次の物を置く抵抗が減り、やがて何が床で何が荷物か分からなくなる。問題は散らかりの量ではなく、床と堆積を区別する線が消えたことだ。

法廷を開き続けるのは誰か

プラトンにとって民主政は僭主政の直前だが、SAEから見れば、発言、参加、交代、公開の異議を制度に組み込む唯一の政体でもある。病と薬が同じ場所にある。問いが見世物や取引へ変われば、色彩だけが残って修正力は失われる。

プラトンは幼少期から正しい秩序を守る階級を育てる。SAEは最終判決を出さない法廷を望む。しかし制度が最も点検を拒む時に、誰が召喚し、質問者を守り、儀式化を防ぐのか。「市民が問い続ける」は希望であって制度ではない。退化は悪を望む者ではなく、目の前の煙から一歩退く人々によって進む。