SAE · Rights Theory · 日本語編集・再構成版
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基礎的権利は薄い境界線ではない
基礎的権利は、国家が何もしない私的領域だけを意味しない。生命、身体の不可侵、人格を物へ還元されないことに加え、主体として発展するために代替できない条件も含みうる。食料、基礎教育、医療がその条件になる場合、積極的な請求内容が生じる。
ただし権利主体としての地位と、本人が独力で権利を行使する能力は別である。子どもや支援を必要とする人の権利は、代理や支援によって行使されても、その人自身の権利である。
承認型権利の三条件と一つの門
制度的承認には二種類ある。既にある道徳的地位を宣言する承認と、投票資格や法人の地位のように法的関係を構成する承認である。後者であっても、制度が作れば何でも正当になるわけではない。
承認型権利が作動するには、制度的な形式、共有された期待、実効的な執行という三条件が要る。さらに基礎的権利を破壊せず、公に説明できるという正当性の門を通らなければならない。有効だが執行されない権利、執行されるが正当でない権利は区別される。
失効、空洞化、移行
権利は複数の仕方で失敗する。正式に撤回される、名目だけ残って執行されない、正当性を失う、ある地域で機能しない、といった失敗である。保有者が変わる相続や制度継承は失敗ではなく移行である。
財産権のように二本の軸をまたぐ権利もある。特定の所有制度は承認に依存するが、生存に必要な最低限へのアクセスを同じ制度の都合だけで消すことはできない。二本の軸は別々の一覧ではなく、同じ権利を異なる深さで分析するための構造である。