テレビドラマ · 全10篇 · 06 / 10
キャリーとビッグ――六年
ビッグは私的な愛を与えながら、公的な位置を与えない。結末が重要なのは待つことが報われたからでなく、彼の承認より先にキャリーが立ち上がるからだ。
場面
名前のない「ビッグ」は六年間、親密さと撤退を繰り返す。彼は単純な悪役ではないが、関係の条件を説明せず、自分が準備できた時だけ相手を呼ぶ。
構造
愛されている感覚と、相手の生活に認められた位置があることは別だ。キャリーが去れないのは恋だけでなく、いつか選ばれれば過去の曖昧さが正当化されるという期待による。
残る問い
パリで彼が来る前に、彼女はすでにロシア人との生活を拒み、友人へ戻ろうとする。救出はその後に来る。この順序がなければ結末は六年の待機への褒賞になる。
中英版をもとに日本語読者へ独立再構成した全10篇。登場人物を模範や反面教師へ平らにせず、矛盾した判断と変化を残す。全編のネタバレを含む。